【文章の書き方の基本】全部できてますか?

文章の書き方

こんにちは、KAIです。

プロ構成ライター、戦略コンサルタントをしています。

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「文章の書き方の基本?よく知らないかも」
「社会人だし、基本から学びたいな」
「書き方に基本なんてあるの?」

大丈夫です。こんな悩みを解決します。

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コピーライター歴8年、フリーランス歴4年。
これまで150を超える企業案件で、文章原稿を作成してきました。

記事を読むと

文章の基本5つをマスターできる
基本の次に挑戦すべき課題がわかる

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全部できてますか?文章の書き方【5つの基本】

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本記事では文章の書き方の基本を5つ解説します。

文章の書き方5つの基本

①文書1つにつき「要件は1つ」にする
②タイトルには「報告 / 連絡 / 相談」を明記する
③本文は「ありがとう」で書きはじめる
④本文は「結論」から伝える
⑤説明する際は「事実と意見を区別」する

具体的な解説に入る前に、まずこれからお伝えする内容の認識を合わせておきます。

「文章の基本」は以下の記事でも解説しています。
正しい文章の書き方【必須8つ】とりあえずコレだけ!
文章の書き方のコツとは【構成】は絶・対・条・件
だ・である調の使い分け【絶対】勘違いしてる文体の話

まずは文章各部の基本的な役割を理解

これからお伝えする「文章の基本」とは、文書の役割にあわせた書き方です。

文書はおもに「ビジネス文書」を想定します。

想定する文書

・メール
・word文書
・各ドキュメント

論理的なプレゼンテーションほどではありませんが、情報伝達力が求められますね。

それでは、文書の各部にどんな役割があるのか確認しましょう。

「論理的な文章」は以下の記事で解説しています。
論理的な文章の書き方【重要】なのは伝える順番
説得力のある文章を書くには?【根拠が最強】

文章の基本は各パーツが持つ機能をフル活用すること

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文章を書く流れと同じように、上から下へと順に解説します。

文章の書き方の基本
文書各部の役割

①文書全体:参照されることを前提に書かれた情報媒体
②タイトル:本文の内容を簡潔に表したもの
③本文導入:マナーとして挨拶をする箇所
④本文要旨:本文の主要な内容を伝える箇所
⑤本文詳細:主要な内容を支える箇所

それでは順に解説します。

「文章の中身を整理する方法」は以下の記事で解説しています。
「文章力」より「中身」がない?【2タイプから診断】
思考が浅い人こそ『MECE』で考えるべき【深さも幅も大事】
思考を整理するならロジックツリーが【最強】

①文書全体:文書1つにつき「要件は1つ」にする

文章の書き方の基本

各部の役割に沿った文章を書くためには次の「5つの基本」が必要です。

文章の基本

①文書全体:文書1つにつき「要件は1つ」にする
②タイトル:タイトルには「報告 / 連絡 / 相談」を明記する
③本文導入:本文は「ありがとう」で書きはじめる
④本文要旨:本文は「結論」から伝える
⑤本文詳細:説明する際はTODOを書く

まず文書は1つの要件ごとに分けましょう。

理由は2つあります。

・タイトルで管理や検索する際に、どの文書にどの内容が書いてあるかがわかりやすいから。
・要件が複数になると、本文の要旨も複数になり、伝えたいことがわかりにくくなるから。

次項とも関係するので、このまま読み進めてください。

②タイトル:タイトルには「報告 / 連絡 / 相談」を明記する

文章の書き方の基本

「タイトル」は書くだけでは不十分です。

タイトルの先頭に「そもそもの大きな目的」がなんなのかを明記しましょう。

タイトルに書くべき要素

【報告】
【連絡】
【相談】

それ以外にも「至急ご確認ください」や「ご覧いただくだけで結構です」など、相手になにをしてほしいかを明記しましょう。

すぐに対応するべきか、読むだけでいいのかが中身を読まなくても判断できるので、相手にとって親切ですね。

③本文導入:本文は「ありがとう」で書きはじめる

文章の書き方の基本

これは文章に限りませんが、ビジネスではお礼を伝える習慣をつけましょう。

たとえば「返報性」「好意」が人を動かす上で重要な『6つの影響力』だと心理学的にいわれています。

6つの影響力とは

アメリカの社会心理学者『ロバート・B・チャルディーニ』氏が提唱。
心理学的に「人を説得して、期待通りの行動を促す」ためのアプローチを6つのパターンに体系化した。
参考「影響力の武器[第三版]なぜ、人は動かされるのか」

冒頭にお礼があるかどうかで「本文要旨」で伝える内容が、肯定的に受け取ってもらえるかに影響します。

お願いを通したい場合などは絶対に活用しましょう。

「人を動かす文章」は以下の記事で解説しています。
いい文章を書く方法【特定の個人】に向けて書くべき
人の心を動かす文章を書くには?【すぐに使える】感情を動かす3つのコツ

④本文要旨:本文は「結論」から伝える

文章の書き方の基本

本文は「結論」から伝えます。

「同意を得たい」「説得したい」といった場合は「PREP法」が有効です。

PREP法とは

◆PREPの構成で文章を書く方法
・Point(結論)
・Reason(理由)
・Example(具体例)
・Point(結論)

結論から伝えることで、はじめに話の全体像が見えます。

「PREP法」についてはこちらの記事で解説しています。
文章構成の決・定・版【PREP法】

それ以外にも多くのメリットがあります。

PREP法のメリット

・説明が理解しやすい
・聴く側のストレスがない
・説得力があがる
・時間が削減できる

日常のちょっとした相談やお願いなら、ここまで論理的な説得する必要はありません。

「概要」と「補足説明」くらいでも十分ですね。

「論理の組み立て方」は以下の記事で解説しています。
論理的思考とは?結論を導くプロセスを【徹底図説】
論理的に考えるには?【因果関係】を見つけよう!

⑤本文詳細:説明する際は「TODO」を書く

文章の書き方の基本

④に引き続き、⑤でも『PREP法』でいう「理由」や「具体例」を伝えましょう。

PREP法とは

◆PREPの構成で文章を書く方法
・Point(結論)
・Reason(理由)
・Example(具体例)
・Point(結論)

ポイントは最後の「結論」で「相手にどうして欲しいのか」という「TODO」を書くことです。

①の「タイトル」と同じ考え方ですね。

TODOは「主語」と「動詞」セットにしましょう。

「誰が」「何をするのか」を明確にすることで、責任の所在がハッキリし、「要件が宙に浮く」ようなミスコミュニケーションが防げます。

「文章の質と仕事の質」は以下の記事で解説しています。
文章の質を上げる3つの方法【校正・校閲・推敲】仕事の質もアップ!
【文賢か、文賢以外か】文章作成アドバイスツール【価格・性能・評判】徹底解説
文章が苦手なら『短く』すべき【書き方は2つだけ】

文章の流れに沿って書き方の基本を解説

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それでは5つの文章の基本を具体例で解説します。

文章の基本

①文書全体:文書1つにつき「要件は1つ」にする
②タイトル:タイトルには「報告 / 連絡 / 相談」を明記する
③本文導入:本文は「ありがとう」で書きはじめる
④本文要旨:本文は「結論」から伝える
⑤本文詳細:説明する際はTODOを書く

具体例でOKとNGなパターンを比較

まずはNG例からです。

◆会議資料の送付とスケジュールについて

山田課長

お疲れ様です。森山です。

来週の営業部会議で使用するスライド資料が完成致しましたので
添付にてお送りいたします。

内容をご確認ください。

もし修正や変更箇所がございましたら
ご教示いただけますでしょうか。

また、顧客先へのご同行頂く件について、相談が2点ございます。

1. 商談の日時
   先方の都合上、7/7(金)か、7/10(月)なら対応可能だそうです。

2. 見積書の金額について
   顧客にご案内する製品価格は1式12,800円(税別)と記載しております。

ご確認のほどよろしくお願い致します。

営業第三課 森山 祐樹

続いて改善例です。

【ご相談】スケジュールについてご対応お願いします。
山田課長

先日はお忙しい中資料作成のご指導をいただき、
誠にありがとうございました。

大変勉強になりました。

顧客先へのご同行頂く件について相談がございます。
次の2点にご回答ください。

1. 商談の日時
   先方の都合上、7/7(金)か、7/10(月)なら対応可能だそうです。
   山田課長がご希望の日時を、ご指定いただけますか?

2. 見積書の金額について
   顧客にご案内する製品価格は1式12,800円(税別)と記載しております。
   追加・変更ございましたら、ご指示いただけますか?

お忙しいところ恐縮ですが、ご返答よろしくお願い申し上げます。

営業第三課 森山 祐樹

ビジネス文章の役割は「情報伝達」です。

文章の書き方の基本

5つの基本にそって文章を書くことで、明快なコミュニケーションを心がけましょう。

【文章の書き方】基本の次はコレ!【できたら完璧】

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最後に、これできたら圧倒的に「できる人」になれる文章の書き方お伝えします。

それは、「提案を入れる」ことです。

具体的には「提案」にも3つの段階があります。

提案のレベル

①選択肢
②メリット/デメリット
③意見

わかりやすいようにスケジュールを具体例にして説明します。

①選択肢の具体例

まずはそもそも「提案がない」コミュニケーションの場合。

飲み会のスケジュールはいつになさいますか?

比較してみましょう。

提案のレベル

①選択肢
②メリット/デメリット
③意見

「選択肢」がある場合です。

飲み会のスケジュールはいつになさいますか?
こちらはご都合いかがですか?
・7/8
・7/9
・7/13

無数にある選択肢から、3つに絞られていると聞かれた方も選びやすいですね。

②メリット/デメリットの具体例

続いて「メリット/デメリット」ありの場合です。

提案のレベル

①選択肢
②メリット/デメリット
③意見

先ほどの文章に「判断基準」が加わるイメージです。

飲み会のスケジュールはいつになさいますか?
・7/3(木):偶然、人気のお店の予約が取れそうです。ただし、都合が悪い人も多いです。
・7/4(金):週末ですので、みなさんの都合はつきやすいです。ただし、どこも混雑が予想されます。
・7/9(水):予約は今のところ空いています。ただし、前日になるまでみなさんの都合がわかりません。

基準があると判断が楽になりますね。

ここまでできれば、相手は確実にあなたの「提案力」を評価するはずです。

③意見の具体例

それでは最後ですね。

提案のレベル

①選択肢
②メリット/デメリット
③意見

「意見」ありの場合です。

飲み会のスケジュールはいつになさいますか?
・7/3(木):偶然、人気のお店の予約が取れそうです。ただし、都合が悪い人も多いです。
・7/4(金):週末ですので、みなさんの都合はつきやすいです。ただし、どこも混雑が予想されます。
・7/9(水):予約は今のところ空いています。ただし、来週のみなさんの都合はまだわかりません。

人気の店は気になりますね。
ただ、年に数回の飲み会なので、みなさんが参加できる方が良さそうですね。
お手伝いしますし、7/4(金)に予約が取れる店を探すのはどうでしょう?
もし空きがなければ、改めてみなさんの予定を確認しませんか?

意見する時のポイントは押し付けないことでしょう。

選びやすいように「情報を整理」してあげるくらいが適切ですね。

「〇〇してはどうですか?」と疑問形にしておくと、ニュアンスがやわらぎますよ。

【まとめ】文章の書き方の基本

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それでは、おさらいです。

文章の基本

①文書全体:文書1つにつき「要件は1つ」にする
②タイトル:タイトルには「報告 / 連絡 / 相談」を明記する
③本文導入:本文は「ありがとう」で書きはじめる
④本文要旨:本文は「結論」から伝える
⑤本文詳細:説明する際はTODOを書く

文章の書き方の基本

余力があれば「提案」にもチャレンジしましょう。

提案のレベル

①選択肢
②メリット/デメリット
③意見

以下の記事もご活用ください。

「相手に好印象を与える文章」は以下の記事で解説しています。
3つの『不』をヤメレば【誰でも】わかりやすい文章が書ける
読みやすい文章には『余白』がある【プチデザイン論】

著者プロフィール

KAI
「以上です。お疲れ様でした!」

参考
「文書」weblio辞書 – IT用語辞典バイナリ
「文書」フリー百科事典 – Wikipedia
「タイトル」weblio辞書 – IT用語辞典バイナリ
「ビジネスメールの基本」 – ビジネスメールの教科書
「マーケティングの心理学:人間の行動を紐解く10の法則」 – Hubspot