文章構成の決定版【PREP法とは】ビジネス文書やブログに最適
こんにちは、KAIです。
プロ構成ライター、戦略コンサルタントをしています。
本記事で解決できる悩み

「文章の構成を考えるのが難しい」
「構成ってパターンが多くて迷う」
「そもそも文章の構成って必要?」
大丈夫です。こんな悩みを解決します。
著者の略歴
コピーライター歴8年、フリーランス歴4年。
これまで150を超える企業案件で、文章原稿を作成してきました。
構成が重要な理由がわかる
2種類の構成で文章が書ける
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文章構成の決定版【PREP法とは】ビジネス文書やブログに最適

結論からお伝えします。
文章を書く時に意識すべき構成は、主に2種類しかありません。
①PREP法
②起承転結
記事やブログ、ビジネス文章の場合なら文章の構成は『PREP法』1択です。
◆PREPの構成で文章を書く方法
・Point(結論)
・Reason(理由)
・Example(具体例)
・Point(結論)
具体的に『PREP法』の解説に入る前に、「なぜ構成が必要なのか」をお伝えします。
「構成の基本的な考え方」は以下の記事でも解説しています。
文章の書き方のコツとは【構成】は絶・対・条・件
文章【書き方の基本ベスト5】全部できてますか?
ビジネス文書やブログで文章構成が重要な理由
構成が重要な理由は2つあります。
①基準は読者にあるから
②情報の効率が求められるから
理由①基準は読者にあるから
文章を書くことを仕事にするコピーライターの世界には、こんな格言があります。
How to say よりも What to say
意味は「どう言うかではなく、なにを言うかが大切」です。
商品を売るためのライティングだけでなく、ビジネス文章でも同じです。
「言葉の美しさ」や「文章力」以上に、『文章の中身』が大事だということですね。
「文章力」は以下の記事で解説しています。
「文章力」より「中身」がない?【2タイプから診断】
文章力が高い人は【五感】で伝える
読者基準で中身を考える例
たとえば、ある女性を男性に紹介する場合。
・美しい
・綺麗
・かわいい
・清楚
・艶やか
・おしとやか
といった女性の見た目の美しさを「どう表現するか」は 「How to say」の部分です。
How to say よりも What to say
しかし、そもそもその女性の魅力は容姿でしょうか?
紹介する相手の男性は、容姿よりも性格を重視する人かもしれません。
まず「なにを書くべきなのか」という中身、つまり構成を整理すべきなのはそういう理由からです。
「なにを書くか」は以下の記事で解説しています。
文章を仕事にできる人の特徴【業界8年】のコピーライターが解説
理由②情報の効率が求められるから
残念ながら、自分の書きたいこと(=自己表現)を仕事として求められるケースは、まずありません。
原則的に『Time is money』なので、ビジネスでは「効率」が求められます。
効率的に情報を伝えて、相手を納得させることができるのが「PREP法」なのです。
論理的な文章構成『PREP法』とは?

それでは『PREP法』の使い方を解説していきます。
◆PREPの構成で文章を書く方法
①Point(結論)
②Reason(理由)
③Example(具体例)
④Point(結論)
直訳すれば『Point』は要点ですが、つまりは「結論」のことです。
PREP法が最適な文章|ビジネスライティングやブログ
PREP法が最適な文章は次の通りです。
・ビジネス文書
・プレゼン資料
・ブログ記事(情報、知識、ノウハウ系)
それでは具体的な使い方を解説します。
PREP法の文章構成①Point(結論)
まず単刀直入に、「結論」を伝えるのが『PREP法』の最大の特徴です。
「結論」は相手が最も知りたいことですね。
だからこそ最初に「結論」を伝えることで、「なにについて説明しているのか」が明確になります。
日常でよくある『PREP法』にすべき伝え方
たとえば、質問に対して答えない人は要注意ですね。
上司の質問「頼んだ仕事、終わった?」
自分の返答「実は昨日、急に対応しないといけない用件がありまして」
まずは「いいえ」と質問に対する答え=結論を答えるべきです。
仕事が終わらなかった理由を知りたいなら、「なぜ終わらなかったの?」と相手は聞くはずですね。
先に結論を伝えてしまっていいの?
「結論」を先出しすることに抵抗がある人もいるのではないでしょうか。
結論を最後にもってくるべきケースは「ストーリー形式」の文章です。
いわゆる『起承転結』ですね。
次の章で說明します。
「論理的な文章の書き方」は以下の記事でも解説しています。
論理的な文章の書き方【重要】なのは伝える順番
説得力のある文章を書くには?【根拠が最強】
PREP法の文章構成②Reason(理由)
結論には「理由」や「根拠」が必須です。
理由がなければ、結論が正しいか正しくないのか、判断できないからです。
理由と照らし合わせて、自分の論理が正しいかをセルフチェックもできますね。
「論理的な思考法」は以下の記事で解説しています。
論理的思考とは?結論を導くプロセスを【徹底図説】
論理的に考えるには?【因果関係】を見つけよう!
PREP法の文章構成③Example(具体例)
理由だけでなく「具体例」をしっかりと提示しましょう。
理由はだいたい抽象的なものが多いため、「具体例」を添えることで、相手の理解が一気に深まります。
たとえば、
・結 論:レトルトカレーを海外展開するべきです。
・理 由:海外で日本のカレー人気が高まっているからです。
だけだと、イメージしにくいですよね?
・結 論:レトルトカレーを海外展開するべきです。
・理 由:海外で日本のカレー人気が高まっているからです。
・具体例:イギリスでは国民の80%が週に1度カレーを食べます。
(もちろんこの具体例は嘘ですが)「えっ?そんなに?」と一気にリアリティが増すはずです。
もし「具体例」まで伝えたのに納得してもらえないようなら、そもそも「理由」や「結論」との論理が不適切です。
「具体と抽象」は以下の記事で解説しています。
具体化と抽象化の『真実』行き来しないと【無意味】
アナロジー思考とは?【最高に生産的なアイデアのパクリ方】
PREP法の文章構成④Point(結論)
最後にもう1度「結論」を伝えましょう。
「理由」や「具体例」を説明する間に、読者の意識が最初に伝えた「結論」から遠ざかります。
最後に「結論」を再認識してもらうことで、論理の説得力が高くなりますよ。
したがって〇〇です。
このように「結論」を改めて伝え直して、文章を締めくくりましょう。
PREP法のメリットとは
ビジネスライティングやコンテンツライティングの王道『PREP法』には、4つのメリットがあります。
①論理の説得力が増す
②聞き手のストレスが減る
③構成を考える手間がなくなる
④論点や考えが整理できる
順に解説します。
メリット①論理の説得力が増す
PREP法のメリット1つ目は「説得力が増すこと」です。
意見や主張に説得力がうまれるのは、PREP法の「R」と「E」つまり、根拠と具体例です。
単純に裏付けとなる根拠を伝えるだけでも説得力はありますが、さらに具体的な説明が加わることで、聞き手が脳裏にイメージしやすくなります。
メリット②聞き手のストレスが減る
PREP法のメリット2つ目は「聞き手のストレスが減ること」です。
PREP法はすでにお伝えしたように、まず「結論」から伝える構成をとっています。
すなわち幹から枝葉にのびるように話の筋道や展開が明確になるため、「結局なにが言いたいの?」という疑問を感じたり、ストレスになったりすることもなく聞き手が耳を傾けてくれます。
メリット③構成を考える手間がなくなる
PREP法のメリット3つ目は「構成を考える手間がなくなること」です。
文章を書く際に陥りがちなのが「なにを、どんな順番で書けばいいのか」について悩み考え込んでしまうケースです。
PREP法は「結論→理由→具体例→結論」というように必要項目がすでに決まっているため、なにを書くべきかという内容や順番から考える必要がありません。
メリット④論点や考えが整理できる
PREP法のメリット4つ目は「論点や考えが整理できること」です。
すでにお伝えしたように、PREP法はすでに決められた枠組みが用意されています。
その枠にそって必要な情報を集める工程を通じて、情報のヌケモレを防いだり、自分の考えを体系立てて整理したりすることができます。
「ヌケモレを防ぐ思考法」は以下の記事で解説しています。
本質を見抜く3つの視点と思考法【VUCA時代をどう生きるのか】
思考が浅い人こそ『MECE』で考えるべき【深さも幅も大事】
SDS法とは。PREP法よりシンプルな文章構成
類似の構成として『SDS法』も有名です。
・Summar:概要
・Details:詳細
・Summar:まとめ
ただ正直こちらはあまりオススメしません。
SDS法をおすすめしない理由
これは私の主観なので無視してもらっても構いませんが、理由は次の通りです。
・「概要」「詳細」が構成として曖昧
・具体例がないため、説得力が弱まる
・文章量が減ると同時に、説得力も減る
特に「具体例」があるかないかで相手の理解度は大きく変わります。
まずは、構成として弱点のない『PREP法』をマスターしましょう。
共感力をUPする文章構成『起承転結』

「PREP法」の対極にあるのが「起承転結」です。
『起承転結』とは、物事の始まりから終わりまでのストーリー展開を伝える方法です。
『起承転結』は次の4つのパートで構成されます。
・起:物事の前提
・承:話の起点となる出来事
・転:話の転機となる出来事
・結:物語の結末
こどもの頃に文章に対する「苦手意識」を植え付けた元凶ですね。
ただ皮肉なことに、『起承転結』が仕事で必要になる人はほとんどいません。
「文章が苦手な人の対策」は以下の記事で解説しています。
文章が苦手なら『短く』すべき【書き方は2つだけ】
起承転結の用途
『起承転結』が効果を発揮するのは、ストーリーの面白さを伝えたい場合です。
・小説
・エッセイ
・ブランドストーリー
・プロジェクトストーリー
・インタビュー記事
・企業の創業秘話
・スピーチ
多彩ですが、実際にこの領域を扱う職業は限られています。
起承転結とは「時系列」で文章を構成すること
『起承転結』に対する苦手意識は、さまざまです。
・起:読者を惹きつけるなんて無理
・承;そもそも意味がわからない
・転:急な展開なんて思いつかない
・結:オチが一番むずかしい
しかし、『起承転結』とは多くの場合「時系列」に並んでいるにすぎません。
たとえば「桃太郎」の場合。
起:おじいさんとおばあさんがいる。
承:おばあさんが川で見つけた桃から桃太郎が生まれる。
転:桃太郎が鬼ヶ島に行って、鬼を退治したいという。
結:桃太郎と仲間が鬼を退治してみんな幸せになる。
基本的に時系列ですね。
起承転結は、PREP法とは真逆のアプローチ
ストーリー形式で使われる『起承転結』は、人物や状況設定などの「背景情報」を読者にイメージしてもらわなくてはいけません。
ですから、ストーリーを詳細に伝え、感情移入を促すには、情報量が必然的に多くなります。
最小限の情報を簡潔に伝える『PREP法』とは真逆のアプローチですね。
「心を動かす文章」は以下の記事で解説しています。
いい文章を書く方法【特定の個人】に向けて書くべき
人の心を動かす文章を書くには?【すぐに使える】感情を動かす3つのコツ
【まとめ】文章構成はPREP法と起承転結いずれかを選ぶべき
それでは、まとめますね。
説得力が必要な文章のための構成は『PREP法』です。
◆PREPの構成で文章を書く方法
①Point(結論)
②Reason(理由)
③Example(具体例)
④Point(結論)
主な用途は次の通りです。
・ビジネス文書
・プレゼン資料
・ブログ記事(情報、知識、ノウハウ系)
一方で、共感力が必要な文章のための構成は『起承転結』です。
・起:物事の前提
・承:話の起点となる出来事
・転:話の転機となる出来事
・結:物語の結末
主な用途は次の通りです。
・小説
・エッセイ
・ブランドストーリー
・プロジェクトストーリー
・インタビュー記事
・企業の創業秘話
・スピーチ

KAI
「以上です。お疲れ様でした!」
参考 ・「売れるメルマガの書き方~3つのフレームワーク」ferret ・「戦略的プレゼンの技術」事業構想大学院大学