文章が苦手なら『短く』すべき【書き方は2つだけ】

文章の書き方

こんにちは、KAIです。

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「文章を書くのが苦手だなあ…」
「文章をまとめるのが苦手。どう書くべき?」
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コピーライター歴8年、フリーランス歴4年。
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記事を読むと

文章を短くする2つの方法がわかる
文章が苦手な人でも短文がすぐに書ける

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文章が苦手なら、とにかく短く書こう

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結論からお伝えします。

文章を書くのが苦手なら、まずは「文章を短く」すべきです。

ひとつひとつの文章を短くすることで、圧倒的に読みやすい文章にうまれ変わります。

「読みやすい文章の見た目」は以下の記事で解説しています。
読みやすい文章には『余白』がある【プチデザイン論】
WordPressでブログを始めるなら、デザインの『4大原則』を理解しよう!

文章が苦手な人こそ、短く書くべき理由

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文章を短く書くべき理由は2つあります。

短く書くべき理由

①読み手が文章を処理しやすいから
②書き手が単語を正しくつなげるから

理由①読み手が文章を処理しやすいから

まず1つ目は、読み手の頭の中で「どのように文章が処理されているか」を考えると見えてきます。

まずは、読み手の脳がひとつひとつの文章を確実に処理できるように、コンパクトな文章にしてあげる必要があります。

次の2つの文章を読み比べてみてください。

■一文が長い場合
朝起きるといつもより20分寝坊していることに気づいたので、急いで顔を洗って、朝食を食べるのはあきらめて、急いで家を出たのですが、いつもの電車には間に合わなかったため、そのままタクシーに乗っていたところ、途中で渋滞に巻き込まれたため、結局5分遅刻してしまい申し訳ありません。

続いて、1文を短くした場合です。

■一文が短い場合
朝起きるといつもより20分寝坊していることに気づきました。
まず、急いで顔を洗いました。
ただし、朝食を食べるのはあきらめました。
急いで家を出たのですが、いつもの電車には間に合いませんでした。
そこで、そのままタクシーに乗ることにしました。
ところが、途中で渋滞に巻き込まれたため、結局5分遅刻してしまいました。
申し訳ありません。

特に日本語は、文末を読んで初めて「します / しません」といった結論がわかる構造になっています。

文頭 主語
(人/モノ)
文末 述語
(動詞)

「主語」と「述語」が離れるほど、読者は頭の中で主語がくっつく相手(述語)にたどりつくまで脳内で記憶し続ける時間が長くなります。

これは読む側の”脳”にとって大きなストレスですね。

理由②書き手が単語を正しくつなげるから

文章を短く書くべきもう一つの理由は「文章が長いほど、意味を正確につなぐのが難しい」からです。

いわゆる主語と述語の「ねじれ」を起こすことが原因です。

次の2つの例文を読み比べてみてください。

■長い文章の例
私がいまでも思い出すのは、去年の夏、彼が車を運転してくれて海に行きました。

文頭から順番に文章を書き足していくと、「ねじれ」が起こりやすくなります。

■短い文章の例
私はいまでも、去年の夏、海に行ったことを思い出します。
ちなみに海までは彼が車を運転してくれました。

頭に思い浮かんだそのままの順番ではなく、1度伝える順番を整理した上で文章にしましょう。

「ねじれ」は以下の記事でも解説しています。
文章の書き方のコツとは【構成】は絶・対・条・件

文章の苦手意識を克服!短く書く方法(1)分ける

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それでは、「短く書く」ための具体的な方法を2つお伝えします。

短く書く2つの方法

①わける
②けずる

(1)書き始めるときは、箇条書きからはじめる

1つ目の「分ける」は3つのステップで完成します。

分ける方法3ステップ

(1)箇条書きにする
(2)主語をつけて文章にする
(3)並び替えて接続詞をつける

さきほどの例文を参考に、まずは文章の『構造』を理解しましょう。

構造というと難しそうですが、「書く順番」のことです。

「構造」は以下の記事で詳しく解説しています。
論理的に考えるには?【因果関係】を見つけよう!
アナロジー思考とは?【最高に生産的なアイデアのパクリ方】

いくつかの文章をパズルのように、順番を入れ替えて整理していきます。

■一文が長い文章の例
私がいまでも思い出すのは、去年の夏、彼が車を運転してくれて海に行きました。

このように一文が長くなり、ねじれが起きてしまう原因は、思いついた順に文章を書くことです。

しかし、文章にする前に「箇条書き」にすると、一気に構造がわかりやすくなりますよ。

■箇条書きの例
①いまでも、去年の夏、海に行ったことを思い出す
②海までは彼が車を運転してくれた

これが本来あなたが書きたい文章の中身です。

書きたいことが2つあるので、文章も2つに分けるべきです。

「文章の中身」は以下の記事で解説しています。
「文章力」より「中身」がない?【2タイプから診断】

(2)箇条書きに主語をつけて文章にする

箇条書きにしたら、次は主語をつけて文章にします。

分ける方法3ステップ

(1)箇条書きにする
(2)主語をつけて文章にする
(3)並び替えて接続詞をつける

具体的な方法は、箇条書きに「主語」と「述語(動詞)」を補うだけです。

場合によっては、文末を「ですます調」に整えましょう。

■箇条書きの例
①いまでも、去年の夏、海に行ったことを思い出す
②海までは彼が車を運転してくれた

前回の箇条書きが次のようになります。

■箇条書きに主語と述語を追加した例
・(私は)いまでも、去年の夏、海に行ったことを思い出します。
・海までは彼が車を運転してくれ(まし)た。

(3)意味が通るように並び替えて接続詞をつける

では、最後に文章が意味の通る順番になっているかを確認します。

分ける方法3ステップ

(1)箇条書きにする
(2)主語をつけて文章にする
(3)並び替えて接続詞をつける

さきほどの例を見直しておきましょう。

■箇条書きに主語と述語を追加した例
①私はいまでも、去年の夏、海に行ったことを思い出します。
②海までは彼が車を運転してくれました。

順番はこのままで大丈夫ですね。

もし逆に②→①の順の場合、「海に行った」という情報が先にこないため、話の全体像がよくわからなくなります。

必要であれば、最後に文章と文章の間に接続詞を入れましょう。

■接続詞を追加した例
私はいまでも、去年の夏、海に行ったことを思い出します。
(ちなみに)海までは彼が車を運転してくれました。

箇条書きにさえできれば、あとは足りない情報をおぎなったり、整えたりするだけで十分です。

「伝える順番」は以下の記事で解説しています。
論理的な文章の書き方【重要】なのは伝える順番
説得力のある文章を書くには?【根拠が最強】

文章の苦手意識を克服!!短く書く方法(2)削る

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ゼロから新しく文章を書く場合は、書き方(1)の「分ける」だけでOKです。

短く書く2つの方法

①わける
②けずる

ただ、すでにある文章を短く書き換える場合は別の方法が必要です。

それが「削る」です。

いまある文章の不要な箇所を削って本来の意味だけを残す 

書いても、書かなくてもよい言葉は、ビジネス文章やライティングでは「不要」です。

本来の意味がぼやけてしまうので、削りましょう。

「ビジネス文章の基本」は以下の記事で解説しています。
文章【書き方の基本ベスト5】全部できてますか?

削る対象は、おもに次の3つです。

削るべき言葉

①重複している
②意味がない
③当たり前

長い文章のけずり方を具体例で解説

まずは次の例文をご覧ください。

■例文 – 改善前(88文字)
こどもたちの健康については、健やかに育ってほしいという想いから、私たちの給食センターでは、こどもたちに毎日給食を届けるために、栄養バランスの取れた食事をつくることにしています。

削るべき箇所は次の通りです。

■例文の改善箇所
こどもたちの健康については、健やかに育ってほしいという想いから、よつば給食センターでは、こどもたちに毎日給食を届けるために、栄養バランスの取れた食事をつくることにしています。

実際に削ってみると、1/3ほど無駄をカットできました。

■例文 – 改善後(56文字)
こどもたちに健やかに育ってほしいとの想いから、よつば給食センターでは、栄養バランスの取れた食事をつくっています。

長い文章のけずり方を確認すると

それでは先ほどの3つの対象リストに合わせて解説します。

削るべき言葉

①重複している
②意味がない
③当たり前

削るべき言葉 該当箇所
①重複している 「こどもたち」
②意味がない 「について」
「という」
「こと」
③当たり前 「こどもたちに毎日給食を届ける」
(=給食センターなら当たり前)

なんとなく書いてしまっている要素を削ることで、本来の意味が明確になります。

まとめ:文章が苦手なら、短く書こう【中身は同じでOK】

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では、まとめますね。

文章を書くのが苦手なら、最初に改善すべきは「文章の長さ」です。

とにかく「短く書く」ように癖づけましょう。

短く書く2つの方法

①わける
②けずる

もしも文章の仕上がりが不安なら、以下の記事もご覧ください。

「文章の完成度を上げる方法」は以下の記事で解説しています。
文章の質を上げる3つの方法【校正・校閲・推敲】仕事の質もアップ!
【文賢か、文賢以外か】文章作成アドバイスツール【価格・性能・評判】徹底解説

KAI
「以上です。お疲れ様でした!」